高級に見せたいわけじゃないんです。でも、安っぽくはしたくなくて。
森下サヤカは、店を大切にしているからこそ、その「らしさ」をまだ仕様書の言葉にできない、ミナの最初のクライアントです。
レシピに「やさしい味」とだけ書いても、砂糖の量や焼き時間は決まりません。同じように「やさしいデザイン」も、色、文字、写真、言葉へ分けて初めて一緒に作れます。ただし、お店らしさは数値だけで完全に測れるものではなく、対話で確かめる余地が残ります。
小さな焼き菓子店「ひだまり菓子室」を一人で切り盛りしています。店を大きくしたいわけではありません。けれど、必要としてくれる人には、きちんと見つけてもらいたいと考えています。
そのためにショップカードやInstagram投稿、小さなWebページを整えたいと思っています。
ただ、サヤカは自分のお店の良さを言葉にするのが苦手です。
『やさしい感じ』 『高級すぎないけど、安っぽくない感じ』 『かわいすぎるのは違う』
その曖昧さは困った依頼ではなく、大切にしているものが、まだ言葉になる前の状態です。
プロフィール
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 名前 | 森下サヤカ |
| 読み | もりした さやか |
| 年齢 | 39歳 |
| 職業・立場 | 焼き菓子店「ひだまり菓子室」の店主 |
| サイト内での役割 | 初めてのクライアント / 小さなブランドの持ち主 |
| 物語上の象徴 | ブランドらしさ / 手ざわり / あたたかさ |
| 主な登場領域 | デザインヒアリング項目, トンマナとは, ショップカードの作り方, 小さなお店のInstagram投稿 |
表の性格
やさしく、丁寧で、感覚派。人を急かさず、こだわりが強い一方で、お金には現実的です。
奥の性格
何でも受け入れる人ではありません。自分の店に合わないものには静かに違和感を持ちます。ただ、それを言葉にするのが苦手です。弱さは、こだわりを言葉にできないこと。強さは、流行よりも自分の店を信じていることです。
人生観
初期
良いものを作っていれば、きっと伝わる。
成長後
伝えることも、お店を大切にすることの一部。
この変化が、森下サヤカの物語上の成長軸です。
好きなもの
- レモンケーキ
- 焼き菓子の香り
- 生成りのリネン
- 手書きの値札
- 木の棚
- 季節の包装紙
- 小さな花瓶
- 常連客との短い会話
- 古い商店街
- 雨の日に来てくれるお客さん
嫌いなもの
- 強すぎる売り文句
- 安さだけを押す広告
- 派手すぎる装飾
- 食べ物を雑に扱う写真
- 『映えればいい』という考え
- 自分の店を高級店のように見せすぎること
- 値下げだけで集客すること
苦手なもの
- 依頼内容を整理して伝えること
- 予算の話
- 修正希望を言うこと
- 写真を選ぶこと
- 自分のお店の良さを説明すること
- 『ターゲットは誰ですか?』と聞かれること
- SNSで自分の顔を出すこと
子どもの頃
祖母と一緒にお菓子を作るのが好きな子どもでした。特別なケーキではなく、素朴なクッキーやマドレーヌ。
祖母は焼き上がったお菓子を近所の人に渡す時、必ず小さな紙にひと言添えていました。
『今日は少しレモンを入れました』 『雨なので、あたたかいお茶とどうぞ』
サヤカにとって、お菓子は味だけでなく、渡し方まで含めてお菓子でした。
辛い過去
店を始めたばかりの頃、知人にロゴとショップカードを作ってもらいました。きれいでした。今っぽくて、おしゃれでした。
でも、どうしても自分の店のものに見えませんでした。
おしゃれだけど、うちじゃない。
そう思いましたが、作ってくれた人に悪くて言えませんでした。結局そのカードはほとんど使わないまま、引き出しに残っています。
最高の思い出
冬の日、閉店間際に常連客が来ました。その人はサヤカの焼き菓子を買って帰る時に言いました。
ここのお菓子を持って帰ると、家が少し静かになる気がするんです。
サヤカの店が売っているのは、ただの焼き菓子ではありません。忙しい日常に戻る前の、小さな余白です。
現在の悩み
- 店の雰囲気に合うデザインがわからない
- Instagramを頑張りたいが、何を投稿すればいいかわからない
- ショップカードを作り直したいが、また違うものになるのが怖い
- 予算が限られているため、どこから頼めばよいか迷う
- 自分の店の良さを言葉にできない
- 曖昧な言い方になってしまう
秘密
使えなかった昔のショップカードを捨てられずに持っています。それは失敗の記録ではなく、自分の店らしさを誰かに伝えられなかった記録です。
これからどうなりたいか
サヤカは、お店を大きくしたいわけではありません。行列店になりたいわけでも、全国展開したいわけでもありません。ただ、必要としてくれる人に見つけてもらい、無理なく続けられる店にしたい。小さくても、自分の言葉と見た目で続いていくブランドが、サヤカの未来です。
未来の姿
- ミナにショップカードの相談をする
- ヒアリングを通じて、自分の店の言葉を見つけ始める
- リオと一緒にInstagram投稿を整える
- 店の色、フォント、写真のトーンが決まる
- ミナにとって初案件以上の大切なクライアントになる
他キャラとの関係
ミナ
ミナにとって初めてのクライアントです。ミナは最初、サヤカの感覚的な言葉に戸惑いますが、責めるのではなく質問で整理することを覚えていきます。
アキラ
サヤカはアキラを信頼しています。ただし、アキラはあえてすべてを引き受けず、ミナに経験を渡します。必要な時だけ横で助けます。
リオ
リオはサヤカのInstagramを手伝います。最初は映える方向に寄せすぎ、サヤカが違和感を持ちます。そこでミナとアキラがトンマナを整理します。
マドカ
サヤカは大切にしすぎて言葉にできない人。マドカは仕事を進めるために言葉が短くなる人。二人とも、依頼と言語化の難しさを持っています。
口調
基本
やわらかく、迷いながら話します。感覚的な表現が多く、強く言えません。でも大事なことは譲れません。
よく使う言い方
- やさしい感じにしたくて……でも、かわいすぎるのは違うんです
- 高級に見せたいわけじゃないんです。でも、安っぽくはしたくなくて
- うまく言えないんですけど、少し静かな感じが好きです
- この色、きれいなんですけど、うちのお店には少し元気すぎるかもしれません
- あ、それです。言いたかったの、それかもしれません
言わせない方がよい言葉
- 全部お任せで
- とにかく売れれば何でもいいです
- 安くしてくださいだけを繰り返す
- プロなんだからわかりますよね
キャラクターからの一言
伝えることも、きっと、お店を大切にすることなんですね。
サヤカのような依頼を考えるなら、デザイン初心者は何から学ぶ?を開く前に、「誰へ、何を届けたい店か」を一文だけ書いてみてください。
